障害年金とは

障害年金とは、病気やけがによって日常生活や仕事に支障が生じた方に支給される公的年金制度です。

「年金」と聞くと、65歳から受け取る老齢年金を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、障害年金は年齢に関係なく、病気やけがによって生活や就労に支障が生じた方を支援するための制度です。

現役で働いている方はもちろん、学生、専業主婦(主夫)、お子様でも受給できる可能性があります。

また、障害年金は身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳の有無だけで判断される制度ではありません。手帳を持っていなくても障害年金を受給できる場合がありますし、逆に手帳を持っていても障害年金が認定されない場合もあります。

障害年金は、病気やけがによって日常生活や仕事にどの程度支障が生じているかを総合的に判断して認定されます。

 

障害年金の対象となる主な傷病

障害年金の対象となる傷病は非常に幅広く、身体障害だけでなく精神障害や内部障害も含まれます。

精神疾患

うつ病
双極性障害(躁うつ病)
統合失調症
適応障害
てんかん
高次脳機能障害
認知症(若年性認知症を含む)

発達障害

 • ASD(自閉スペクトラム症)

ADHD(注意欠如・多動症)
学習障害(LD)
知的障害

脳血管障害

脳梗塞
脳出血
くも膜下出血
脳外傷後遺症

心疾患

先天性心疾患
拡張型心筋症
心不全
虚血性心疾患
不整脈
ペースメーカー装着
 植込み型除細動器(ICD)
CRT装着
人工弁置換術後

腎疾患

慢性腎不全
人工透析

がん

胃がん
大腸がん
乳がん
肺がん
血液がん
など、治療や後遺症によって生活に支障がある場合

呼吸器疾患

COPD
間質性肺炎
肺線維症
慢性呼吸不全

その他

糖尿病による合併症
人工関節
視覚障害
聴覚障害
指定難病
など
 
※ここに掲載している傷病は一例です。障害年金は病名だけで判断されるものではありません。上記以外の病気やけがでも対象となる可能性がありますので、お気軽にご相談ください。

障害年金の種類

障害年金には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。

どちらになるかは、原則として「初診日に加入していた年金制度」によって決まります。

障害基礎年金

初診日に国民年金へ加入していた方や、20歳前に初診日がある方が対象です。

障害等級は、
1級
2級
の2段階です。

3級はありません。

障害厚生年金

 初診日に厚生年金へ加入していた方が対象です。

障害等級は、
1級
2級
3級
の3段階があります。

また、報酬比例の年金となるため、加入期間や給与額によって受給額が変わります。

障害年金を受給するための3つの要件

障害年金を受給するためには、主に次の3つの要件を満たす必要があります。

初診日要件

初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日のことです。

障害年金では最も重要な要件の一つです。

例えば、
うつ病で現在通院中
以前は別の病院へ通院していた
その病院が廃院している
という場合には、昔の受診歴を調査しなければなりません。

実際のご相談では、
病院名を覚えていない
カルテが廃棄されている
初診から20年以上経過している
というケースも少なくありません。

しかし、母子健康手帳、健康診断記録、紹介状、支援機関の記録などから初診日を証明できる場合があります。

保険料納付要件

 初診日の前日時点で、一定以上の年金保険料を納付している必要があります。

一般的には、
直近1年間に未納がない
または加入期間の3分の2以上が納付済み
などの条件があります。

ただし、20歳前障害の場合には保険料納付要件はありません。

障害状態要件

障害年金は診断名だけで認定される制度ではありません。

例えば、
うつ病だから受給できる
がんだから受給できる
というものではありません。

日常生活能力や就労状況などを総合的に判断して認定されます。

障害年金では、病気やけがによってどの程度日常生活や仕事に支障が生じているかを、国が定める「障害認定基準」に基づいて審査します。

例えば精神疾患では、身の回りのことが一人でできるか、金銭管理ができるか、他人とのコミュニケーションが取れるかなどが判断材料となります。

また、脳梗塞や脳出血では麻痺の程度や高次脳機能障害の状況、心疾患では心機能や運動能力、がんでは治療状況や日常生活への影響などが考慮されます。

認定基準は傷病ごとに異なり、同じ病名であっても症状や生活状況によって認定結果が異なる場合があります。

障害認定日とは

障害年金には「障害認定日」という考え方があります。

原則として、初診日から1年6か月を経過した日が障害認定日です。

この時点で障害状態に該当していれば、障害認定日請求が可能となります。

また、障害認定日当時の診断書が取得できれば、過去にさかのぼって障害年金を受給できる場合があります。

これを「障害認定日請求(遡及請求)」といいます。

ただし、時効により実際に受け取れる年金は過去5年分までとなります。

働いていても障害年金は受給できます

「働いているから障害年金はもらえない」

そのように考えている方は非常に多くいらっしゃいます。

しかし、実際には働きながら障害年金を受給されている方も多くいらっしゃいます。

例えば、
短時間勤務
障害者雇用
職場の配慮を受けている
休職を繰り返している
などの場合は認定される可能性があります。

特に障害厚生年金3級では、就労しながら受給している方も少なくありません。

障害年金請求でよくある問題

初診日が分からない
最も多いご相談の一つです。

病院が廃院している
古い病院の場合、カルテが残っていないことがあります。

医師が診断書を書いてくれない
制度を十分に理解されていない場合もあります。

診断書の内容が実態と違う
実際の生活状況が反映されていないことがあります。

一度不支給になった
不支給決定後でも、内容によっては再請求や審査請求を検討できる場合があります。

当事務所がお手伝いできること

当事務所では、
初診日の調査
受診歴の整理
必要書類の収集
病歴・就労状況等申立書の作成
診断書依頼時のサポート
年金請求手続き
額改定請求
更新手続きのご相談
などを行っております。

また、社会福祉士として福祉制度や障害者手帳のご相談にも対応しております。

一人で悩まずご相談ください

障害年金は、病気やけがによって生活に支障が生じた方やご家族を支える大切な制度です。

しかし、制度が複雑であるため、「自分が対象になるのか分からない」「手続きをどう進めたらよいか分からない」という方も少なくありません。

当事務所では、ご相談者様のお話を丁寧にお伺いし、お一人おひとりの状況に合わせたサポートを心がけております。

初診日が分からない方、病院が廃院している方、診断書についてお悩みの方も、まずはお気軽にご相談ください。

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