障害認定基準について

障害年金は、病気やけがによって日常生活や就労にどの程度支障があるかによって判断されます。

認定基準はあくまでも目安です。

障害年金は診断名だけでなく、日常生活能力、就労状況、治療内容、検査結果などを総合的に判断して認定されます。

また、同じ病気やけがであっても、症状の程度や身体機能、日常生活の状況、就労状況によって認定結果は異なります。

そのため、同じ病名であっても認定される方と認定されない方がいらっしゃいます。

「自分が対象になるか分からない」「障害年金を受給できる可能性があるか知りたい」という場合でも、お気軽にご相談ください。

主な障害認定基準

精神(うつ病・双極性障害・統合失調症など)

精神障害による障害年金は、診断名だけではなく、日常生活や就労への支障の程度によって認定されます。

そのため、同じ病名であっても認定される方と認定されない方がいらっしゃいます。

 主な症状
気分の落ち込み・強い不安感・意欲の低下・不眠や過眠・集中力の低下・判断力の低下・幻覚や妄想・
人との関わりを避ける・外出ができない・感情のコントロールが難しい・仕事や家事ができない

主な判断ポイント
障害年金では次のような点が重視されます。
身の回りのことが一人でできるか・食事や入浴・着替えができるか・金銭管理ができるか・
一人で買い物や外出ができるか・他人とのコミュニケーションが取れるか・規則正しい生活が送れるか・
継続して就労できるか・家族や支援者の援助が必要か

認定の目安
1級
日常生活のほぼ全てにおいて援助を必要とする状態

例
ほとんど自宅で過ごしている・身の回りのことも一人では難しい・常時見守りや介助が必要・
家族の援助がなければ生活が成り立たない・幻覚や妄想が強く日常生活が著しく制限されている

2級
日常生活に著しい制限があり、援助を必要とする状態

例
一人で外出することが難しい・家事がほとんどできない・家族や支援者の援助を受けながら生活している・
対人関係に大きな困難がある・就労が困難または著しく制限されている・金銭管理に支障がある

3級(障害厚生年金のみ)
労働に著しい制限がある状態

例
配慮がなければ就労継続が難しい・頻繁に欠勤や休職を繰り返している・短時間勤務をしている・
障害者雇用で働いている・業務内容に大きな制限を受けている

 ポイント
精神障害による障害年金では、診断名だけで認定されるわけではありません。

 例えば、うつ病・双極性障害・統合失調症と診断されていても、日常生活や就労への影響が少ない場合は認定されないことがあります。

 一方で、外出できない・家事ができない・人とのコミュニケーションが難しい・
休職や退職を繰り返している・就労継続が困難
など、生活や仕事に大きな支障がある場合は障害年金の対象となる可能性があります。

 また、働いている場合でも、障害者雇用で働いている・職場の配慮を受けている・短時間勤務である・

頻繁に欠勤している
などの場合は認定されることがあります。

 精神障害の障害年金では、診断書だけでなく病歴・就労状況等申立書も重要です。

 日常生活で困っていることや仕事への影響を具体的に伝えることが認定につながるポイントになります。

発達障害(ASD、自閉スペクトラム症、ADHD等)

発達障害は、日常生活や社会生活、就労に大きな支障がある場合には障害年金の対象となることがあります。

障害年金では診断名だけではなく、実際にどのような困難が生じているかが重視されます。

主な症状

人とのコミュニケーションが苦手・相手の気持ちを理解することが難しい・空気を読むことが苦手・
強いこだわりがある・予定変更や環境の変化に対応しにくい・集団生活が苦手・感覚鈍麻・
感覚過敏(音・光・匂いなど)・冗談や比喩表現が理解しにくい・人間関係のトラブルを繰り返す・
就職しても長続きしない・一人で問題解決することが難しい

主な判断ポイント
障害年金では次のような点が重視されます。
日常生活能力・対人関係能力・コミュニケーション能力・金銭管理能力・社会適応能力・就労継続能力・
家族や支援者の援助の必要性

認定の目安
1級
日常生活のほぼ全般において援助を必要とする状態

例
常時見守りや援助が必要・一人で生活することが困難・金銭管理ができない・身の回りのことにも支援が必要・対人関係がほとんど築けない

2級
日常生活に著しい制限があり、援助を必要とする状態

例
一人での生活に大きな困難がある・金銭管理が難しい・家族の支援がなければ生活が成り立たない・
対人関係のトラブルを繰り返す・就労が困難または著しく制限されている・
福祉サービスや支援機関を利用している・

3級(障害厚生年金のみ)
労働に著しい制限がある状態

例
障害者雇用で働いている・職場の配慮がなければ就労継続が困難・転職や退職を繰り返している・
対人関係の問題で仕事が長続きしない・業務内容に大きな制限がある

ポイント
ASDによる障害年金では、診断名だけで認定されるわけではありません。

知能指数(IQ)が高い場合でも、人間関係が築けない・就労が継続できない・金銭管理ができない・
家族の支援が必要
など、社会生活や日常生活に大きな支障がある場合は障害年金の対象となる可能性があります。

また、発達障害では子どもの頃からの特性が重要になります。

そのため、幼少期の様子・学校生活での困りごと・いじめや不登校の経験・就職後のトラブルや転職歴・
支援学級や特別支援学校の利用状況
などを病歴・就労状況等申立書へ具体的に記載することが重要です。

働いている場合でも、障害者雇用で勤務している・職場から特別な配慮を受けている・短時間勤務である・

対人関係の問題で仕事が続かない
などの場合は認定される可能性があります。

脳梗塞・脳出血

脳梗塞や脳出血では、病名だけで障害年金が認定されるわけではありません。

発症後に残った後遺症によって、日常生活や仕事にどの程度支障が生じているかが重要な判断材料となります。

身体の麻痺だけでなく、高次脳機能障害による生活上の支障も認定の対象となります。

主な症状
身体症状・片麻痺(右半身麻痺・左半身麻痺)・歩行障害・手足が思うように動かない・握力低下・
言語障害(失語症)・ろれつが回らない・飲み込みが困難(嚥下障害)・バランスが取れない・車椅子生活・
高次脳機能障害・記憶障害・注意障害・遂行機能障害・判断力の低下・感情コントロールの困難・
段取りが組めない・約束を忘れてしまう・金銭管理ができない・同じミスを繰り返す

主な判断ポイント
手足の麻痺の程度・歩行能力・上肢の使用状況・言語障害の程度・高次脳機能障害の有無・日常生活能力・
就労状況・介助の必要性

認定の目安
1級
日常生活のほぼ全般に介助を必要とする状態

例
寝たきりまたはそれに近い状態・重度の四肢麻痺がある・車椅子生活が中心・食事や着替え・
入浴などに常時介助が必要・重度の高次脳機能障害により常時見守りが必要

2級
日常生活に著しい制限があり、援助を必要とする状態

例
杖や装具がなければ歩行が困難・片麻痺により家事や外出に支障がある・一人での生活に不安がある・
高次脳機能障害により金銭管理や予定管理が困難・就労が困難または著しく制限されている

3級(障害厚生年金のみ)
労働に著しい制限がある状態

例
麻痺により従来の仕事ができない・長時間の立ち仕事や歩行が困難・手の細かな作業ができない・
記憶力や集中力の低下により業務に支障がある・職場の配慮がなければ就労継続が難しい・
診断書が複数必要になる場合があります

脳梗塞や脳出血では、肢体の障害・高次脳機能障害の両方が残ることがあります。

その場合は、肢体の障害用診断書・精神の障害用診断書の2種類の診断書が必要になることがあります。

ポイント
脳梗塞や脳出血による障害年金では、身体の麻痺だけでなく、高次脳機能障害による生活上の困難も重要な判断材料となります。

例えば、約束を忘れてしまう・段取りが組めない・注意力が続かない・感情のコントロールが難しいといった症状は、見た目では分かりにくいため見落とされやすい傾向があります。

そのため、診断書だけでなく病歴・就労状況等申立書に実際の生活状況や仕事への影響を具体的に記載することが大切です。

心疾患

心疾患による障害年金は、診断名だけで認定されるわけではありません。

心機能の低下によって、日常生活や仕事にどの程度支障が生じているかを総合的に判断して認定されます。

先天性心疾患や心不全、拡張型心筋症などのほか、ペースメーカーやICD(植込み型除細動器)、人工弁を装着されている方も対象となる場合があります。

主な傷病名
先天性心疾患・拡張型心筋症・肥大型心筋症・心不全・虚血性心疾患・狭心症・心筋梗塞・不整脈・CRT装着・
ペースメーカー装着・ICD(植込み型除細動器)・人工弁置換術後

主な症状
息切れ・動悸・胸痛・疲れやすい・むくみ・めまい・失神・呼吸苦・階段昇降が困難・長距離を歩けない・
少し動くだけで疲れる・横になると息苦しい

主な判断ポイント
NYHA心機能分類・心エコー検査結果・BNP・NT-proBNPなどの検査結果・日常生活能力・運動能力・
就労状況・心不全症状の有無・ペースメーカーやICD等の装着状況

認定の目安
1級
日常生活のほぼ全般に介助を必要とする状態

例
安静にしていても息苦しい・身の回りのことも困難・終日安静を必要とする・常時介助や見守りが必要・
軽い動作でも強い息切れや動悸が出る

2級
日常生活に著しい制限があり、援助を必要とする状態

例
階段の昇降が困難・買い物や家事に大きな支障がある・少し歩いただけで息切れがする・頻繁に休養が必要・
就労が困難または著しく制限されている

3級(障害厚生年金のみ)
労働に著しい制限がある状態

例
長時間の立ち仕事ができない・重い物を持つことができない・体力低下により業務内容が制限されている・
頻繁な通院が必要・職場の配慮がなければ就労継続が難しい

ペースメーカー・ICD・人工弁について
心臓ペースメーカー、ICD(植込み型除細動器)、CRT、人工弁を装着された方は、障害厚生年金3級に該当する可能性があります。

ただし、心不全症状が強い・日常生活に大きな制限がある・運動能力が著しく低下しているなどの場合は、2級以上に認定されることもあります。

ポイント
心疾患による障害年金では、診断名だけでなく、実際の生活への影響が重要です。

例えば、少し歩くだけで息切れする・買い物や家事ができない・頻繁に休憩しなければならない・仕事を続けることが難しいといった状況が認定の重要な判断材料になります。

また、働いている場合でも、業務内容に制限がある・軽作業へ変更されている・短時間勤務をしている・
頻繁に欠勤しているなどの場合は障害年金の対象となる可能性があります。

心疾患では、診断書の内容や検査結果が認定に大きく影響します。

がん・悪性腫瘍

がんによる障害年金は、病名だけで認定されるわけではありません。

障害年金では、がんそのものだけでなく、治療の副作用や後遺症、再発や転移の状況、日常生活や就労への影響などを総合的に判断して認定されます。

そのため、治療中の方や働いている方でも障害年金の対象となる場合があります。

主な傷病
胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・子宮がん・前立腺がん・血液がん(白血病・悪性リンパ腫など)・
その他の悪性新生物

主な症状
強い倦怠感・疲れやすい・疼痛(痛み)・食欲低下・体重減少・吐き気・呼吸苦・手足のしびれ・歩行困難・
集中力の低下・抗がん剤治療による副作用・放射線治療による後遺症

また、人工肛門(ストマ)・人工膀胱・喉頭摘出による発声障害などの後遺症が残る場合もあります。

主な判断ポイント
がんの種類・治療内容・抗がん剤治療の状況・放射線治療の状況・再発や転移の有無・日常生活能力・
就労状況・後遺症の有無

認定の目安
1級
日常生活のほぼ全般に介助を必要とする状態

例
がんが進行し寝たきりに近い状態・食事や身の回りのことにも介助が必要・強い倦怠感や疼痛が続いている・
日常生活のほとんどに援助を必要としている

2級
日常生活に著しい制限があり、援助を必要とする状態

例
抗がん剤治療の副作用が強い・強い倦怠感により外出が困難・家事や買い物が十分にできない・
就労が困難または著しく制限されている・再発や転移により生活に大きな支障がある

3級(障害厚生年金のみ)
労働に著しい制限がある状態

例
短時間勤務しかできない・抗がん剤治療のため頻繁な通院が必要・体力低下により従来の仕事ができない・
職場の配慮を受けながら働いている・業務内容に大きな制限がある・再発・転移がある場合

がんでは、肺転移・肝転移・骨転移・脳転移などが認められる場合、障害状態が重く評価されることがあります。

また、症状の悪化により、受給中の障害年金について額改定請求が認められる場合もあります。

 

ポイント
がんによる障害年金では、病名だけでなく、治療内容・副作用・後遺症・再発や転移・日常生活への影響・
就労への影響が重要な判断材料となります。

働いている場合でも、短時間勤務である・業務内容が制限されている・頻繁に休みながら働いている・
職場の配慮を受けているなどの場合は障害年金の対象となる可能性があります。

また、人工肛門(ストマ)や人工膀胱を造設された方は、それだけで障害年金の対象となる場合があります。

腎疾患・人工透析

腎疾患による障害年金は、病名だけで認定されるわけではありません。

腎機能の低下の程度や人工透析の有無、日常生活や就労への影響などを総合的に判断して認定されます。

慢性腎不全や糖尿病性腎症などにより人工透析を受けている方は、障害年金の対象となる可能性があります。

主な傷病
慢性腎不全・糖尿病性腎症・慢性糸球体腎炎・ネフローゼ症候群・多発性嚢胞腎・IgA腎症・その他の腎疾患

主な症状
強い疲労感・倦怠感・むくみ・息切れ・貧血・食欲不振・吐き気・体力低下・集中力の低下・血圧の上昇・
透析後の体調不良・長時間の活動が困難

主な判断ポイント
腎機能検査結果・血清クレアチニン値・eGFR(推算糸球体ろ過量)・人工透析の有無・日常生活能力・
就労状況・合併症の有無

認定の目安
1級
日常生活のほぼ全般に介助を必要とする状態

例
極めて重度の腎機能障害がある・日常生活の多くで介助が必要・外出や身の回りのことが困難・
常時安静を必要とする状態

2級
日常生活に著しい制限があり、援助を必要とする状態

例
人工透析を継続している・強い疲労感や倦怠感が続いている・透析後に体調が悪くなることが多い・
就労が困難または著しく制限されている・日常生活に大きな支障がある

※人工透析を継続している場合は、原則として障害等級2級に認定されることが多くあります。

3級(障害厚生年金のみ)
労働に著しい制限がある状態

例
腎機能が大きく低下している・頻繁な通院が必要・疲労感によりフルタイム勤務が難しい・
業務内容に制限がある・体力低下により従来の仕事が困難

人工透析について
人工透析を開始した場合、原則として透析開始から約3か月経過した日が障害認定日となります。

また、透析を受けながら働いている方でも障害年金を受給できる場合があります。

ポイント
腎疾患による障害年金では、検査結果だけでなく、実際の日常生活や仕事への影響も重要な判断材料となります。

特に人工透析を受けている方は、週に数回の透析治療が必要・透析後の疲労感が強い・就労時間に制限がある・食事や水分の管理が必要など、生活に大きな影響が生じることがあります。

また、糖尿病による人工透析の場合は、初診日が糖尿病で初めて医療機関を受診した日となるため、初診日の確認が重要になります。

てんかん

てんかんは、発作の種類や頻度、日常生活や就労への影響によって障害年金の対象となる場合があります。

「てんかんと診断されたから受給できる」というものではなく、発作によってどの程度生活に支障が生じているかが重要な判断材料となります。

主な症状
全身けいれん発作・意識消失発作・欠神発作・複雑部分発作・発作前の前兆(オーラ)・発作後の強い疲労感・発作後の意識混濁・記憶が途切れる・転倒やケガを繰り返す・一人での外出が不安・自動車の運転ができない・就労に支障がある

主な判断ポイント
発作の種類・発作の頻度・発作の重症度・発作後の状態・日常生活への影響・就労への影響・

医師の管理下で適切な治療を受けているか

認定の目安
1級
頻回の重い発作があり、日常生活のほぼ全般に介助を必要とする状態

例
重度の発作を繰り返している・常時見守りが必要・発作により日常生活が著しく制限されている・
一人での生活が困難・家族や支援者の援助がなければ生活が難しい

2級
発作により日常生活に著しい制限がある状態

例
発作が定期的に起こる・一人での外出に不安がある・発作のため危険を伴う行動が制限されている・
就労が困難または著しく制限されている・日常生活に継続的な支援が必要

3級(障害厚生年金のみ)
発作により労働に著しい制限がある状態

例
発作のため危険作業ができない・自動車運転を必要とする仕事ができない・業務内容に大きな制限がある・
頻繁な欠勤や休職を繰り返している・職場の配慮がなければ就労継続が難しい

ポイント
てんかんの障害年金では、発作の頻度や種類が重要な判断材料となります。

そのため、いつ発作が起きたか・どのような発作だったか・発作後にどのような状態になるかを日頃から記録しておくことが大切です。

また、働いている場合でも、発作により職種が制限されている・職場の配慮を受けている・
頻繁に欠勤している・就労時間を短縮しているなどの場合は障害年金の対象となる可能性があります。

診断書には発作の頻度や内容が正確に記載されていることが重要です。

視覚障害

視覚障害は、視力や視野の状態によって障害年金の対象となる場合があります。

障害年金では、眼鏡やコンタクトレンズで矯正した後の視力や視野の状態をもとに認定が行われます。

そのため、「見えにくい」という自覚症状だけでなく、視力検査や視野検査などの結果が重要になります。

主な症状
視力の低下・視野が狭くなる・人や物にぶつかりやすい・段差が分かりにくい・文字が読みにくい・
テレビや新聞が見えにくい・夜間の歩行が困難・外出時に介助が必要・読書やパソコン作業が困難・
運転ができない

主な判断ポイント
矯正視力・視野障害の程度・両眼の見え方・日常生活への影響・就労への影響

認定の目安
1級
両眼の視力や視野に著しい障害があり、日常生活のほぼ全般に介助を必要とする状態

例
単独での外出が困難・常時介助や付き添いが必要・読書や文字の判読がほぼできない・
日常生活動作に著しい支障がある

2級
両眼の視力や視野に重い障害があり、日常生活に著しい制限がある状態

例
一人での外出に大きな不安がある・視野が狭く歩行に危険が伴う・読書や事務作業が困難・
日常生活や就労に大きな支障がある

3級(障害厚生年金のみ)
視力や視野の障害により労働に著しい制限がある状態

例
パソコン作業や事務作業が困難・運転を伴う業務ができない・業務内容に大きな制限がある・
職場の配慮がなければ就労継続が難しい

ポイント
視覚障害では、見えにくさの自覚症状だけでなく、視力検査や視野検査などの客観的な検査結果が重要な判断材料となります。

また、緑内障・網膜色素変性症・糖尿病網膜症・黄斑変性症・視神経疾患など、さまざまな病気が原因となります。

障害年金では視力だけでなく、視野障害によって認定される場合もあります。

そのため、「視力は残っているが視野が狭い」という方でも対象となる可能性があります。

聴覚障害

聴覚障害は、聞こえの状態や検査結果によって障害年金の対象となる場合があります。

障害年金では、「聞こえにくい」という自覚症状だけでなく、純音聴力検査や語音明瞭度検査などの結果をもとに認定が行われます。

そのため、日常生活での困りごととあわせて、客観的な検査結果が重要な判断材料となります。

主な症状
会話が聞き取りにくい・電話での会話が困難・テレビの音量を大きくしないと聞こえない・
騒がしい場所で会話ができない・呼びかけに気付かないことがある・補聴器を使用している・
会議や打ち合わせについていけない・接客業や電話対応が難しい・人とのコミュニケーションに支障がある

主な判断ポイント
純音聴力検査・語音明瞭度検査・両耳の聴力・補聴器装用時の状況・日常生活への影響・就労への影響

認定の目安
1級
両耳の聴力が著しく低下し、音声によるコミュニケーションが極めて困難な状態

例
日常会話がほとんど成立しない・常時筆談や手話が必要・一人での社会生活が困難・
日常生活に広範な支援が必要

2級
両耳の聴力が高度に低下し、日常会話に著しい支障がある状態

例
補聴器を使用しても会話が困難・職場や学校で大きな支障がある・会話の多くを聞き返さなければならない・
社会生活に著しい制限がある

3級(障害厚生年金のみ)
聴力低下により労働に著しい制限がある状態

例
電話応対が困難・接客業や営業職が難しい・会議や打ち合わせに支障がある・業務内容に大きな制限がある・
職場の配慮がなければ就労継続が難しい

ポイント
聴覚障害では、聞こえにくさの程度だけでなく、検査結果が重要な判断材料となります。

また、感音性難聴・突発性難聴・メニエール病・中耳炎後遺症・先天性難聴などが原因となることがあります。

補聴器を使用している方でも、聴力の状態によっては障害年金の対象となる可能性があります。

「仕事をしているから対象にならない」と思われる方もいらっしゃいますが、電話応対ができない・接客業務ができない・コミュニケーションに大きな支障があるなどの場合には認定される可能性があります。

肢体障害

肢体障害による障害年金は、手足の麻痺や関節の障害、脊柱の障害などによって、日常生活や仕事にどの程度支障が生じているかを総合的に判断して認定されます。

障害年金では、病名だけでなく、実際に身体をどの程度動かせるか、日常生活にどのような支障があるかが重要な判断材料となります。

主な症状
手足の麻痺・歩行障害・歩行時に杖や装具が必要・車椅子を使用している・関節の可動域制限・握力低下・
手が思うように動かない・階段の昇降が困難・長距離を歩けない・着替えが困難・入浴に介助が必要・
立ち上がりが困難・脊柱の変形や運動制限

主な判断ポイント
上肢や下肢の麻痺の程度・関節の可動域・歩行能力・握力や筋力・装具や杖の使用状況・車椅子の使用状況・
日常生活動作(ADL)・就労状況

認定の目安
1級
日常生活のほぼ全般に介助を必要とする状態

例
四肢に重度の障害がある・寝たきりまたはそれに近い状態・車椅子での生活が中心・食事・着替え・
入浴などに常時介助が必要・一人で外出することが困難

2級
日常生活に著しい制限があり、援助を必要とする状態

例
杖や装具がなければ歩行が困難・片麻痺により日常生活に大きな支障がある・階段の昇降が困難・
着替えや入浴に介助を要することがある・家事や買い物に大きな支障がある

3級(障害厚生年金のみ)
労働に著しい制限がある状態

例
長時間の立ち仕事ができない・重い物を持つことができない・手足の障害により作業能力が低下している・
業務内容の変更や配慮を受けている・通常の勤務を継続することが困難

人工関節について
股関節、膝関節、足関節、肩関節などに人工関節を挿入した場合は、原則として障害厚生年金3級に該当する可能性があります。

ただし、人工関節挿入後も歩行困難や可動域制限が著しい場合には、より上位の等級に認定されることがあります。

ポイント
肢体障害による障害年金では、病名・手術歴・レントゲンやMRIの結果だけではなく、どの程度歩けるか・
手をどの程度使えるか・日常生活にどのような支障があるか・就労にどのような影響があるかが重要な判断材料となります。

また、脳梗塞や脳出血による麻痺・脊髄損傷・神経疾患・関節疾患・人工関節・四肢切断など、さまざまな傷病が対象となります。

同じ病気やけがであっても、身体機能や生活状況によって認定結果は異なります。

日常生活で困っていることや仕事への影響を診断書や病歴・就労状況等申立書へ適切に反映することが大切です。

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